2017年5月26日、第一子が誕生!
初めての子供であり、初めての男の子。
予定日より10日以上早く生まれたのだが、3,144グラムとなかなかのボリューム感で、生まれたての泣き声もかなり大きく元気いっぱいで安心させてくれた。
生まれたての真っ赤な状態から、少し綺麗にしてもらってベビー服もきて落ち着くとツルツルで感動した。
生まれるまでは男は、親になる実感がなかなかわかないものだが、生まれてからもそれほど実感は湧いていない。
でも、赤ん坊がいるからにはやらなければいけないことはたくさんある。
そして、それを母親だけに押しつけるのもなんか違う。不公平なのは嫌いだ。
育児について真剣に考え始めた。
40歳を超えるおじさん、育児にコミットする
私は、40歳を超えたおじさんだ。「不惑」といわれる年齢も迎えて、何事にも動じないおじさんになっているはずである。
そんなおじさんが、これから初めての子供とまともに触れ合うことになった。
もちろん、親戚や兄弟の子供と触れ合ったことはあるが、短時間でちょっと遊んであげる程度で「子育て」ではない。
「子供を育てる」職業にもついていないし、大学で学んだのはDNAなどの遺伝子工学。若干、つながりそうな気もしたが、勘違いだった。子育てでは、細胞レベル、DNAレベルの科学的な知識はそれほど有効活用できない。
不惑の理系なおじさんは、何事も論理的な因果関係を理解しながら進めていきたい方である。
そこで、育児に本気でコミットすることにした。
仕事よりも育児を最優先にできる環境を作り、育児に従事するのだ。
子供が生まれる前の準備段階から全力で関わり、そして、子供が生まれて2ヶ月は、仕事をほぼストップしていく事業に向き合っている。
ちなみに私はしがないIT系企業のサラリーマンである。
その企業のラフさを最大限に活用して、在宅勤務の日や有給休暇の自由度も高いので、それを最大限に活用して、週の半分以上は出社せずに、家で育児に励んでいる。
そして、1ヶ月ほどの引き継ぎ期間がすぎ、育休を取得する決断をしました。
普通の男性サラリーマンであれば、まだ2〜3%ほどしか取らない育休だが、思い切りのいい私はほぼ1年間フルで取得する。1歳の誕生日を迎える1年先まで、育児休業給付金と多少の蓄えを使いながら、日々、我が子の成長を楽しみながら過ごしていくつもりだ。
育児は、赤ん坊にまつわるタスクの集合体である。
まだ、生まれてから2ヶ月ほどしか経っていないが、育児はつら楽しい。
一つの生命体が成長し、感情を獲得していく過程をウォッチし続けることができるのがなんとも新鮮で楽しい。
また、赤ん坊はなかなか思い通りに反応してくれない。
私のことを親だとすらまだ認識していないようで、抱き方がまずければ泣き出すし、そうでなくても明らかに不満顔だ。
それをうまく抱けるようになったり、うまく機嫌を取れるように努力して、親という役割の新しいスキルを手に入れていく。
RPGゲームのように確実に成長をし続けるわけではないが、少しずつ試行錯誤しながら工夫をして成長を実感できるという意味では、人間の本能レベルで楽しさを感じるのである
しかし、育児はタスクが多い。
そして、育児とは赤ん坊そのものに対するものだけではなく、それによる家の中の家事や、社会的な手続きなど赤ん坊に関するタスクもたくさんある。
赤ん坊に対して、ミルクを与えたり、風呂に入れたりするだけが育児ではないのだ。
イクメンは、去れ!
立場をはっきりさせるためにあえて言っておくと、私は「イクメン」という言葉が嫌いである。
育児を美化して、価値をあげようとしている。
仕事の合間に少し手伝ってイクメンという立場を手に入れて、自分の評判をあげようとする外向けの言葉だから嫌いなのだ。
育児への関わり方の程度の差を他人にアピールすることに何の意味があるのだろうか。
虚ろなイメージのみを気にして生きていく貧しさを「イクメン」という言葉から私は感じてしまう。
私の感覚からすれば、男だろうが、女だろうが、目の前に子供がいれば、育児をすることは当たり前のことで、美化する必要もなければ、他人にアピールするものでもない。
だから、私は、イクメンではない。
「なぜ、育休を取ってまで、子育てに専念するんだい?」と聞かれれば、答えは決まっている。
「そこに子供がいるからさ」
とにかく、イクメンという特別感を持たせるポジションは、なくなれば良い。
普通にできる範囲で育児をするのは、当たり前でよろしいのではないでしょか。
本気でコミットして、育児への関わり方を工夫する。
理系のおじさんで、社会人歴も長いので、
育児をプロジェクトとして捉え、対策を考えることは自然の流れだった。
前述の通りイクメンは論外だが、世の中にある育児はとにかく大変!お母さんをサポートして!みたいな風潮も嫌いだ。
その後ろに、「だから男は・・・」と続くのだ。
もちろん、育児が大変なことはわかるが、「育児はとにかく大変!」と言われても困る。
大変なことは、きちんと整理・分解して、きちんと対処をしていけば、問題を解決できるはずなのだ。
「とにかく大変」で片付けて、愚痴を言ってるだけでは、何事も物事は進まないし、そう言われた男もそのうち手伝う気がなくなる可能性もある。
まずは、きちんと「育児」というプロジェクトについて、タスクを整理して、問題の大きな部分・リスクを認識した上で、適切な対処方法を考えていくべきだ。
そして、そのプロジェクト戦略の立案にはサラリーマンの知恵も活かせるはずだ。
そんなこんなで、プロジェクトとして、ますは出生初期の乳児段階でのタスクについて整理していこう。
乳児プロジェクトのタスク管理
赤ん坊に対するタスク
ちなみに乳児レベルなので、まだまだ育児も簡単だ。
- 泣いたら、ミルク
- おしめ。(おしりふき)
- 寝かしつける。
- お風呂。
これらでほぼ90%くらいの赤ん坊に直接関わるタスクは完了だ。
基本的にすべて私は関与している。母親との割合は6:4くらいはやっていると思う。
この赤ん坊に対するタスクにおける最難関は、ミルクやおしめ。
1回あたりの労力はそれほど大きくないが、頻度の負荷が高い。
だいたい2時間弱ごとに赤ん坊が泣き出し、ミルクを飲ませろとアピールしてくる。
それが、夜の間も続くため負担が大きいのだ。
我が家では、朝番と夜番に分けることにした。
私は夜番を担当し、夜10時以降〜午前4時くらいまでを担当している。
その間にお母様には、気持ちよく寝ていただくことができる。
そして、私が午前3時ごろ就寝した後は、最初に赤ん坊がぐずったときからが朝番の母親が担当する。
だいたい午前4時くらいに朝番は起きることになる。
夜に私が帰ったら、そこからは私もローテーションに入るのだ。
この2交代制は、実に合理的な方法でパフォーマンスがよかった。
数時間単位の熟睡がお互いきちんと取れるので、育児ストレスはほとんどない。
シンプルなことだが、これはかなり有効だと思う。
私のように完全に育休にする必要はない。フレックスなど午後出社が可能な人ならば、午前4時までの夜番を担当してから仕事に行けば、さほど問題ないだろう。私も生まれてから1ヶ月ほどは昼から出社していたが、ほぼ問題ない。
私の個人的な考えだが、
母親の睡眠時間の確保は、乳児初期の数ヶ月における最重要タスクである。
電通や最近でも国立競技場の現場監督の新人さんなどの不幸な話もあるように、睡眠時間を取れないことは人間にとってマイナスの影響しかない。
もし、自分が1〜2時間ごとに起こされながら寝ていることを想像したとき、私は絶望を感じた。
母親だけで夜の世話を全てやっていたら、おそらく母親が荒れるのは自然だ。そして、私が荒れ、育児が雑になる。
その連鎖反応が起こるリスクを見越して、私は、有休や育休を最大限活用して、母親の寝る時間を最大限確保できるように努力しようと思ったのだ。
夜の世話は、赤ん坊が、夜きちんと寝るようになってくれるまでの辛抱なので、早ければ2ヶ月間を積極的にサポートするだけで良いかもしれない。
ただ、我が子は2ヶ月を経とうとしているが、まだまだ夜も1〜2時間おきにしっかり起きてくる。
夜番の甲斐があるってものだ。
赤ん坊にまつわるタスク
赤ん坊への直接的なケアをするタスクは、意外とシンプルだが、育児はこれ以外にもやることはたくさんある。
当たり前だが、家事だ。
そして、出生に関する事務処理。そして、予防接種だ。
イクメンは、育児の赤ん坊パートをちょっと手伝うので、おそらく家事はそれほどしないだろう。だから嫌いだ。
一人暮らし歴も長い40歳のおじさんだから知っているが、家事は多いぞ。
家事タスク一覧
- 買い物
- 炊事
- 洗濯
- 食器洗い
- 備品購入
- 家の掃除
- 風呂掃除
- トイレ掃除
- ゴミ出し
これらのことをイクメンを自称する人たちはどれほどやっているのだろうか。
ゴミ出しくらいがいいところではないか?
昼は仕事をしているから、という時間的制約があるとしても、少しはできると思う。
独身歴が長すぎて、自分のことを全て自分でやってきた私は、自分でやることにそれほど躊躇ない。
むしろ、ご飯を作ってくれたなら食器洗いはやるし、掃除してくれたなら洗濯はやるくらいの気持ちだ。
というわけで、我が家では家事については、明確な分担はつけないままで、気がついた方がやることになっている。
それでもめたことは一度もない。
ここでイクメンに質問だが、
赤ん坊がいる世界で、大変な家事はなんだろうか?
イクメンの人は考えてみたことはあるだろうか?
自分のできる家事をときどき手伝っている程度ではないだろうか?
ここで正解は「買い物」だ。
毎日の食事の材料を買いに行くわけだが、赤ん坊はほっておけないので、赤ん坊を連れて買い物に行くことになる。
赤ん坊はすぐに5kgを超える。うちも1ヶ月検診で超えていた。
5kgといえば、米と同じ重さだ。
これを連れて買い物に行くということは、5kgの米袋を抱えてスーパーへ行き、食材を買って、5kgの米袋を抱えたまま帰ってくるのだ。
しかも、この米袋が、時折泣きだす可能性がある。
個人的な考えでは、赤ん坊にまつわるタスクの中で、
「赤ん坊を連れて買い物に行く」はかなり高負荷タスクである。
イクメンを自称するなら、この「買い物」を会社帰りに担当してはいかがであろうか。
別にその日の晩御飯に間に合わなくてもいい。
明日のためのご飯を毎日買えばいいだけだ。
最近では、深夜までやっているスーパーが多いので、会社帰りに食材を買うのに障害は全くゼロである。
イクメンの皆さんはわかっただろうか?
おそらく会社帰りに食材を買うという発想自体が思いつかないのではないだろうか。
母親が入院して以来、私は育休を取る前から、会社帰りに自発的に買い物している。
週末は、赤ん坊も連れて3人で買い物に行くこともある。
3人なら、気分転換にもなるし、荷物も私が持てばいい。
赤ん坊が泣き出しても、多目的トイレで母親は世話しに行って、私が買い物をするだけだ。
赤ん坊がいることをしっかり認識していれば、おのずと買い物を担当したくなるのではないかと思う。
赤ん坊の頃は、人混みは病気をもらうリスクがあるので避けたいし、母親の苦労もせめて家の中で済ませてあげたい。
男の育児だが、一度、母親として考えてみる。
自分が母親の立場になって、赤ん坊を育てるときに苦労をしそうなリスクポイントをあらかじめ考えてみる。
そして、そのリスクから優先度の高い(負荷の高い)課題を見つける。
その重大リスクに対して可能な限り楽な方法(手間のかからない方法)で解決策を練る。
至ってシンプルな考え方だが、仕事の上でも同じ考え方で優先度をつけることは、仕事ができる・できないにつながる。
仕事のできない人の典型は、すべてのタスクに対して同じ労力を払う。
タスクを横並びにして、同じだけ労力を払ってももちろんいいが、得られる結果を最大化するためには、優先度をつけた方がいい。
優先度をつける際には、コスト効率と得られる成果の期待値の掛け算で考える。
もちろんコストが小さくて、成果が大きいものが最優先だ。
コストが大きくて、成果が小さければ、私の場合はやらないタスクリスト行きだ。
そういったタスクは大概できない上司から降ってくる。消極的に無視するのがいいだろう。
さて、育児の場合は、得られる結果は「子供が健康に育つ」ことでいいだろう。
よりよく育つという成果指標もあるかもしれないが、正解がわかりづらい。
そういう意味で、育児の場合は、タスク効率をあげることだけに専念すればいいので、仕事より少し単純化できる。
余計な負荷を減らしていく施策が、育児には有効だと考えている。
そして、前述のように高負荷タスクである「1〜2時間おきのミルク」と「買い物」を特に重大タスクと捉え、
それに対する改善策として、夜担当と仕事帰りの買い物という打ち手に落とし込むことにしたのだ。
これによって、おそらく母親の負荷はだいぶ軽減されたようで、母子ともに精神状況も含めて健康だ。
もともとの本人の特性もよかった気もするが、負荷は減っているのは間違いない。
そして、私の方の負荷はどれだけ増えたかといえば、会社勤めをしていても対して問題はなかった。
夜番についても、3時に寝て9時おきでも6時間くらい寝れるし、
買い物に至っては、仕事のついでだ。しかも自分の好きな料理を選ぶこともできる。
育児にコミットしてたった2ヶ月なので、まだまだこれから先もたくさんの困難なタスクが降ってくると思うが、社会人としてせっかく培ってきた論理的思考や問題解決能力を活用して、同じようい合理的かつ効率的な方法を立案していきたいと考えている。
まぁ、なんにせよ、健康に育ってくれればいい。
単純に子供は可愛いのだ。
今のところ、ほとんど向こうは私に興味を持ってくれないし、何を考えてるのかわからない。
世話をしても、この「無」の表情を返してくるだけだが、それでもいいと思えるのが不思議なものだなぁと時折しみじみ思う。
さて、頭の硬いことを書いてきたが、もちろん育児の基礎知識を入手することも忘れていない。
2人きりの我が家では相談する相手もいない。
まずは書籍から情報を得ている。
立ち読みしていろいろ比較した結果、私は「たまひよ」派だ。
「赤すぐ」はリクルートの商売っ気が見えすぎるのであまりオススメしない。
あとは、先輩諸氏のブログなども非常に役に立つ。
問題解決型の記事や赤ん坊用品の記事などを特に参考させてもらっている。
そんな思いもあって、これからは育児記事も書こうと思い立った。
いろいろやることも多い育児なので、これからは記事が増えていくかもしれない。
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